「やりたいこと」が見つからない?無料ツールで『自分の可能性』を探す方法
「やりたいこと」が見つからないと感じていませんか?
「今の仕事に満足しているわけではないけれど、具体的に何がしたいのか分からない」「漠然とした不安はあるけれど、『やりたいこと』が見つからなくて、どう動けばいいか分からない」
もしかしたら、あなたもこのように感じているかもしれません。入社して数年が経ち、仕事にも慣れてきた一方で、今後のキャリアに迷いや不安を感じ始める方は少なくありません。
「やりたいこと」が見つからない状態は、決して珍しいことではありません。自分自身の内面や、世の中にどんな仕事や可能性があるのかを知る機会が意外と少ないためです。
このような時に役立つのが、自己分析ツールです。自己分析ツールは、自分一人では気づきにくい「強み」「価値観」「興味・関心」といった内面を客観的に理解する手助けをしてくれます。
この記事では、「やりたいこと」を見つけたいと感じているあなたへ、無料または手軽に試せる自己分析ツールを活用して、自分の可能性を探る方法をご紹介します。
「やりたいこと」を見つけるための自己分析とは
「やりたいこと」とは、多くの場合、「自分の得意なこと」「興味があること」「大切にしている価値観」などが組み合わさって生まれるものです。単に「〇〇の仕事に就きたい」という具体的な職種名であるとは限りません。
「やりたいこと」を見つけるための自己分析は、これら自分自身の要素を深く理解するプロセスです。
- 得意なこと・強み: 自然とできてしまうこと、人から褒められることなど。
- 興味・関心: ワクワクすること、もっと知りたいと思うこと、時間を忘れて没頭できることなど。
- 価値観・やりがい: 仕事や人生で最も大切にしたいこと、何のために働くのかといった軸となる考え。
自己分析ツールは、これらの要素に気づくための様々な視点を提供してくれます。
「やりたいこと」探しに役立つ無料・手軽な自己分析ツールとその特徴
「やりたいこと」を見つけるための自己分析には、様々なタイプのアプローチがあります。ここでは、無料または手軽に始められるツールを中心に、その特徴と「やりたいこと」探しにどう役立つかをご紹介します。
1. タイプ診断・性格診断系ツール
いくつかの質問に答えることで、自分の思考パターンや行動特性、強みなどを客観的な「タイプ」として示してくれるツールです。MBTI(マイヤーズ=ブリッグス・タイプ指標)やエニアグラムなどが有名ですが、これらを基にした無料の簡易診断ツールも数多く存在します。
- ツールで何が分かるか:
- 自分の基本的な性格傾向
- 人との関わり方
- 意思決定のスタイル
- 得意なことや苦手なことの傾向
- どんな人におすすめか:
- まず手軽に自分の全体像を把握したい人
- 自分がどんなタイプなのか、客観的な視点を知りたい人
- 特定の環境下での自分の反応パターンを知りたい人
- 試す際のハードル:
- オンラインで数分~20分程度の質問に回答する形式が多く、手軽に試せます。
- 「やりたいこと」探しへの活用:
- 自分自身の基本的な傾向を知ることで、「自分は〇〇な環境や状況で能力を発揮しやすいのかもしれない」「〇〇なことには自然と興味を持ちやすいのかもしれない」といった気づきを得られます。これが「やりたいこと」のヒントとなることがあります。
2. 価値観・志向診断系ツール
仕事やキャリアにおいて、何を重要視するか(安定、成長、貢献、自由など)を明確にするのに役立つツールです。
- ツールで何が分かるか:
- 仕事選びや働く上で最も大切にしている価値観
- 仕事に求めるもの、満たされることでやりがいを感じる要素
- どんな人におすすめか:
- 仕事へのモチベーションの源泉を知りたい人
- 複数の選択肢で迷ったときに、自分にとって何が最優先なのかを知りたい人
- 「やりがい」の正体を探りたい人
- 試す際のハードル:
- オンラインでの選択式の質問が多く、比較的短時間で完了します。
- 「やりたいこと」探しへの活用:
- 自分が仕事を通じて何を達成したいのか、どんな状態であれば満たされるのかといった「軸」が明確になります。「やりたいこと」が特定の職種ではなく、ある特定の「状態」や「影響」であることに気づくこともあります。
3. スキル・強み発見系ツール
自分が持っているスキルや、無意識に使っている能力(強み)を特定するのに役立つツールです。有名なストレングスファインダーは有料ですが、無料で受けられる簡易版や、これらを参考に作られた無料診断ツールも存在します。
- ツールで何が分かるか:
- 自分が意識せずとも得意としている行動や考え方
- 他人と比較した際の自分のユニークな能力
- どんな人におすすめか:
- 自分の「武器」となるものを見つけたい人
- 今の仕事で「ここがうまくいかない」と感じる理由を知りたい人
- 自信を持って仕事に取り組むための根拠が欲しい人
- 試す際のハードル:
- 質問数がやや多いツールもありますが、集中すれば短時間で完了するものが多いです。
- 「やりたいこと」探しへの活用:
- 自分の強みが分かると、「この強みはどんな仕事や活動で活かせるだろうか」と考えるきっかけになります。強みを使っている時に「やりがい」を感じやすいという人も多いため、「やりたいこと」の方向性を具体的にする助けとなります。
4. 思考整理・内省系ツール(デジタル/アナログ含む)
特定のツールというよりは、自分の考えや感情を書き出し、整理することで自己理解を深めるアプローチです。ジャーナリング(書く瞑想)、マインドマップ、モチベーショングラフ作成などが含まれます。特別なツールが不要な場合が多く、手軽に始められます。
- ツールで何が分かるか:
- 自分の考えや感情の癖
- 過去の経験から見出せる自分の傾向やパターン
- 漠然とした考えを構造化・視覚化することで、新たな気づきを得られる
- どんな人におすすめか:
- 診断結果だけでは物足りない、もっと深く自分と向き合いたい人
- 頭の中を整理するのが苦手な人
- 過去の経験を振り返り、今の自分に繋げたい人
- 試す際のハードル:
- 必要なのはノートとペン、またはPC・スマホのメモアプリや無料のマインドマップツールなど。始めるハードルは非常に低いです。ただし、ある程度の時間を確保してじっくり取り組む必要があります。
- 「やりたいこと」探しへの活用:
- 頭の中で漠然としていた「好き」「気になる」といった感情や、「こうだったらいいのに」という願望を具体的に言語化できます。過去の楽しかった経験や、困難を乗り越えた経験を掘り下げることで、自分の隠れた興味や強みを発見し、「やりたいこと」の原体験に繋がる気づきを得られることがあります。
無料ツールで「やりたいこと」を探すステップ
漠然とした「やりたいこと探し」を、無料ツールを使って一歩ずつ進めるための具体的なステップをご紹介します。
ステップ1:まずは「今の自分」を客観的に知る(タイプ診断・価値観診断)
まずは、手軽なタイプ診断や価値観診断をいくつか試してみましょう。複数のツールの結果を見ることで、共通する傾向や、ツールによって違う側面が見えてくることがあります。これが自分自身の「解像度」を上げる第一歩です。
- ポイント: 結果に一喜一憂せず、「こういう側面があるのかもしれないな」というフラットな気持ちで受け止めましょう。
ステップ2:診断結果から「気になること」を深掘りする(思考整理系)
診断結果の中に、「これはどういう意味だろう?」「確かにそうかもしれない」「意外だったけど、言われてみれば…」といった、何か引っかかる点や興味を引かれる点があったら、それを起点に思考整理を行ってみましょう。
例えば、「あなたは慎重なタイプと出た。本当にそうだろうか?」「結果に『貢献』という価値観があった。どんな時に貢献だと感じるだろう?」のように、診断結果を受けて感じた疑問や興味をジャーナリングで掘り下げたり、キーワードをマインドマップで広げてみたりします。
- ポイント: 診断結果そのものだけでなく、その結果を見て自分がどう感じたか、どんなことを連想したかが重要です。
ステップ3:過去の経験や興味・関心と「繋げる」(思考整理系+α)
ステップ1、2で得られた「今の自分」の傾向や気になる点を、これまでの人生の経験(楽しかったこと、大変だったこと、時間を忘れた瞬間など)や、普段の生活で自然と興味を惹かれることと繋げて考えてみます。
- 過去の〇〇な経験は、診断結果の〇〇な強みと関係があるかもしれない。
- 最近興味を持った〇〇は、診断で出た〇〇という価値観と繋がるかもしれない。
- 思考整理で出てきたキーワードは、学生時代の〇〇な活動と似ている気がする。
このように、点と点を線で結ぶ作業をすることで、自分の中に一貫した傾向や、無意識に大切にしていることが見えてくることがあります。これも思考整理ツールや、ノートに書き出すことで整理しやすくなります。
- ポイント: 「やりたいこと」は壮大なものである必要はありません。日々の小さな「好き」「気になる」から見つかることもあります。
ツールはあくまで「きっかけ」と捉える
無料の自己分析ツールは、「やりたいこと」探しや自己理解の素晴らしい入り口となります。しかし、ツールが出す結果は、あくまで現時点でのあなたの一側面を示すものです。
- ツールの結果が全てではない: 診断結果がしっくりこない場合もあります。それは自然なことです。大切なのは、結果そのものよりも、ツールを通して自分自身について考えたり、内省を深めたりするプロセスです。
- 複数のツールを試す: 無料ツールはたくさんありますので、一つに絞らず、いくつかの種類や診断を試してみることをお勧めします。様々な角度から自分を見ることで、より立体的な自己理解が進みます。
- 行動とセットで考える: 自己分析の結果を見て終わりではなく、「この強みをどう活かせるだろう?」「この興味をもう少し深掘りするには?」のように、具体的な行動に繋げていくことが重要です。本を読んでみる、関連するニュースを調べてみる、興味のある分野の人と話してみるなど、小さな行動が次の発見に繋がります。
まずは気になるツールを一つ試してみませんか
「やりたいこと」が見つからず、漠然とした不安を感じているなら、まずは無料の自己分析ツールを一つ試してみることから始めてみてはいかがでしょうか。手軽に始められるものがたくさんあります。
ツールが提供する客観的な視点と、あなた自身の内省を組み合わせることで、きっとこれまで気づかなかった自分自身の可能性や、心の奥にある「やりたい」の種が見つかるはずです。
この記事が、あなたが自分らしいキャリアの第一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。