自己分析ツールを「始める」と決めたら読む記事。最初の1歩で迷わない選び方とおすすめ無料ツール
はじめに
「今の仕事、このままで良いのかな?」 「自分の得意なことや、本当にやりたいことってなんだろう?」
入社して数年が経ち、仕事やキャリアについて漠然とした不安や疑問を感じ始める方も多いのではないでしょうか。そんな時、「自己分析をしてみよう」と思いつく方は少なくありません。そして、自己分析の方法として、インターネットで検索して「自己分析ツール」にたどり着く方も多いでしょう。
しかし、いざ自己分析ツールを探し始めると、その種類の多さに圧倒されてしまい、「結局どれを選べば良いか分からない」と立ち止まってしまうこともあるかと思います。有料のツールもあれば、無料で手軽に試せるものまで様々です。
この記事は、まさに今、自己分析ツールを「始めてみよう」と決めたものの、何から手を付けて良いか迷っているあなたのために書かれています。自己分析の最初の1歩として、どのようなツールを選べばつまずきにくいのか、そして手軽に試せるおすすめの無料ツールにはどのようなものがあるのかを分かりやすくお伝えします。
自己分析ツールを選ぶ前に考えたいこと
「ツールを選ぶ前に考えるなんて、また面倒が増えるのでは?」と思われるかもしれません。しかし、少しだけ立ち止まって考えてみるだけで、ツール選びが格段にスムーズになり、より自分に合ったツールを見つけやすくなります。
深く考える必要はありません。例えば、次のようなことを、ぼんやりとでも良いので考えてみましょう。
- なぜ自己分析をしたいのか?
- 今の仕事のモヤモヤを解消したい
- 自分の強みや得意なことを知りたい
- 向いている仕事の方向性を知りたい
- 将来のキャリアパスを考えたい
- 自分の価値観ややりがいを見つけたい
- 自己分析で何を知りたいか?
- 性格的な傾向
- 能力やスキル(ポータブルスキルなど)
- 興味・関心のある分野
- 仕事で大切にしたい価値観
- ストレスを感じやすい状況
このように、自己分析をする「目的」や「知りたいこと」が少しでも明確になると、「この目的には、こういう情報が得られるツールが合いそうだな」という見当を付けやすくなります。
自己分析ツールの主な種類を知ろう
自己分析ツールは、大きくいくつかの種類に分けられます。最初の1歩として、まずは代表的なタイプを知っておくと、自分に合うツールを選びやすくなります。
主に以下のようなタイプがあります。
- 診断テスト系:
- 質問に答えていくことで、性格、強み、価値観、能力などを診断するツールです。結果が数値や特定のタイプ名で表示されるため、客観的な指標が得られやすいのが特徴です。MBTI、ストレングスファインダー、エニアグラムなどが有名ですが、Web上には無料で手軽にできる診断も多数あります。
- 向いている人: まずは客観的な視点から自分を知りたい人、自分のタイプや強みを端的に把握したい人。
- 思考整理系:
- 特定のフレームワーク(例: マインドマップ、SWOT分析、モチベーショングラフなど)を用いて、自分の考えや経験、感情などを整理し、分析を深めるツールや手法です。紙やデジタルツール、専用のWebサービスなど様々な形があります。
- 向いている人: 自分の内面をじっくり掘り下げたい人、過去の経験から学びを得たい人、診断結果だけでなく多角的に自分を理解したい人。
あなたが「手軽に自己分析を始めたい」「まず客観的な結果を見てみたい」と感じているなら、診断テスト系から試してみるのがおすすめです。質問に答えるだけで一定の結果が得られるため、最初のハードルが低いと言えます。
最初の1歩におすすめの無料自己分析ツール
ここからは、特に自己分析ツールの利用が初めての方や、まずは無料で手軽に試したいという方におすすめの診断テスト系ツールをいくつかご紹介します。いずれもWeb上で手軽に利用できるものです。
1. リクナビNEXT「グッドポイント診断」
- 特徴: リクルートが提供する診断ツールです。約300問の質問に答えることで、18種類の中からあなたの強みを5つ特定してくれます。所要時間は約30分程度です。
- ここで何が分かる?: あなたの持つ強み(例えば「独創性」「決断力」「親密性」など)が具体的に分かります。それぞれの強みがどのような特性を持ち、仕事でどう活かせるかのヒントも得られます。
- どんな人におすすめ?: 自分の「強み」を知りたい人、仕事でどのように貢献できるかを知りたい人。診断結果が丁寧で分かりやすいので、初めての方にもおすすめです。
- 試す際のハードル: リクナビNEXTへの会員登録が必要です(無料)。所要時間はやや長めですが、じっくり自分と向き合う時間として確保する価値はあります。
- 料金: 無料
2. ミイダス「コンピテンシー診断」「パーソナル分析」
- 特徴: 登録情報や診断結果に基づいて企業からオファーが届く転職サービス「ミイダス」内で提供される診断です。約150問の質問に答える「コンピテンシー診断」と、さらに詳細な項目を診断する「パーソナル分析」があります。
- ここで何が分かる?: あなたのビジネスコンピテンシー(行動特性)、パーソナリティ、ストレス要因、相性の良い上司のタイプ、活躍しやすい環境などが多角的に診断されます。
- どんな人におすすめ?: 仕事における自分の特性や、どのような環境・人間関係で力を発揮しやすいかを知りたい人。よりビジネスシーンに特化した視点で自己理解を深めたい人。
- 試す際のハードル: ミイダスへの会員登録が必要です(無料)。診断項目が多いため、所要時間は30分〜40分程度かかる場合があります。
- 料金: 無料
3. Offers(オファーズ)「キャリアタイプ診断」
- 特徴: エンジニアやデザイナーなどのIT・Web系職種に強いキャリア支援サービス「Offers」が提供する診断です。約70問の質問に答えることで、あなたのキャリアタイプや志向性を診断します。
- ここで何が分かる?: 10種類のキャリアタイプ(例: リーダータイプ、スペシャリストタイプなど)のうち、自分がどのタイプに近いか、どのような働き方やキャリアパスに関心があるかなどが分かります。
- どんな人におすすめ?: 自分の志向性に合ったキャリアの方向性を知りたい人、どのような働き方が自分に合うのかヒントが欲しい人。IT・Web系のキャリアに関心がある人は、サービスの特性上、関連情報も得られやすいかもしれません。
- 試す際のハードル: Offersへの会員登録が必要です(無料)。所要時間は10分〜15分程度と比較的短時間で完了します。
- 料金: 無料
4. doda「キャリアタイプ診断」
- 特徴: 転職サービス「doda」が提供する診断です。いくつかの質問に答えることで、あなたの仕事における強みや特性、向いている働き方などを診断します。
- ここで何が分かる?: あなたのタイプを分析し、どのような仕事内容や働き方、企業文化が合う可能性があるか、仕事の満足度を高めるポイントなどを知ることができます。
- どんな人におすすめ?: 転職を少しでも視野に入れている人、自分に合う仕事スタイルや企業文化についてヒントを得たい人。転職サービスが提供しているため、診断結果と合わせて求人情報を確認することも可能です。
- 試す際のハードル: dodaへの会員登録が必要です(無料)。所要時間は約5分〜10分程度と短時間です。
- 料金: 無料
ツールを試した後のヒント
いくつかの無料ツールを試してみて、結果が出たらそれで終わりではありません。結果をどう受け止め、どう活用するかが自己分析を次の一歩につなげるために重要です。
- 結果に一喜一憂しすぎない: 診断結果はあくまで一つの参考です。あなたの全てを表すものではありませんし、ツールの精度にも限界があります。あくまで「今の自分を知るための一つの手がかり」として捉えましょう。
- 複数のツールを試してみる: ツールによって診断される特性や切り口が異なります。複数のツールを試すことで、共通して診断される部分や、意外な側面など、多角的に自分を理解するヒントが得られます。例えば、「強み」が分かるツールと「価値観」が分かるツールを組み合わせてみるのも良いでしょう。
- 結果と自分の感覚を照らし合わせる: 診断結果を見て、「たしかにそうかも」「これはあまりピンとこないな」など、自分の感覚と照らし合わせてみましょう。ピンとこない部分も、なぜそう感じるのかを考えてみることで、新たな気づきがあるかもしれません。
- 日常生活や仕事での行動を振り返る: 診断結果で分かった強みや特性が、実際の仕事や日常生活でどのように表れているか、意識して観察してみましょう。「診断で出た強みを発揮できたな」「この特性が出たから、こういう行動を取ったのか」など、日々の出来事と結びつけることで、自己理解が深まります。
自己分析ツールは、自分自身を知るための便利な道具です。これらのツールをきっかけに、ご自身のキャリアやこれからについて考える時間を持つことが、漠然とした不安を解消し、自分らしい一歩を踏み出すことにつながるはずです。
まとめ
自己分析ツールを「始めてみたいけれど、どれを選べば良いか分からない」という方に向けて、最初の1歩で迷わないためのツール選びの考え方と、手軽に試せるおすすめの無料診断ツールをご紹介しました。
まずは、なぜ自己分析をしたいのか、何を知りたいのかを軽く考えてみましょう。そして、手軽に始めたいなら、質問に答えるだけで客観的な結果が得られる「診断テスト系」ツールから試してみるのがおすすめです。
記事でご紹介した
- リクナビNEXT「グッドポイント診断」
- ミイダス「コンピテンシー診断」「パーソナル分析」
- Offers「キャリアタイプ診断」
- doda「キャリアタイプ診断」
といった無料ツールは、いずれも登録は必要ですが、Web上で手軽に試すことができ、それぞれ異なる視点から自己理解を深めるヒントを与えてくれます。
これらのツールを「自己理解への第一歩」として活用し、診断結果を参考にしながら、ご自身の強みや価値観、興味関心について考える時間をぜひ持ってみてください。きっと、これから先のキャリアを考える上で、新たな発見や気づきが得られるはずです。
まずは、気になる無料ツールを一つ、試してみてはいかがでしょうか。