自己分析ツール選びで迷ったら読む!『診断テスト』と『書き出し・思考整理ツール』どっちがいい?【無料・手軽】
自己分析ツールを探し始めたものの、あまりにも種類が多くて「一体どれから始めればいいんだろう?」と迷ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。性格診断、価値観診断、強み診断…たくさんのツールがあって、それぞれ何が違うのか、自分にはどれが合っているのか分かりにくいと感じるかもしれません。
自己分析ツールは、大きく2つのタイプに分けることができます。その違いを知ることで、あなたの状況や目的に合わせて、最初に試すべきツールが見えてくることがあります。
このページでは、自己分析ツールの主要な2つのタイプである「診断テスト系」と「書き出し・思考整理系」について、それぞれの特徴や向いている人、無料・手軽に試せる方法を中心にご紹介します。
自己分析ツール、大きく分けて2つのタイプがある
自己分析ツールと聞いて、多くの方が思い浮かべるのは、質問に答えて自分の性格や強みが診断されるようなツールかもしれません。これは「診断テスト系」と呼ぶことができます。
一方で、診断テストのように客観的な結果が出るものではなく、自分の考えや感情を整理したり、特定のテーマについて深く掘り下げたりするためのツールもあります。これらを総称して「書き出し・思考整理系」と呼んでみます。
どちらのタイプも自己理解を深める上で役立ちますが、アプローチの仕方や得られる気づきの種類が異なります。
タイプ1:診断テスト系の自己分析ツール
診断テスト系のツールは、あらかじめ用意された質問に回答することで、心理学的な理論や統計データに基づいて、あなたの傾向や特性を診断してくれるものです。
- 特徴:
- 質問に答えるだけで手軽に始められる
- 客観的な視点から自分のタイプを知ることができる
- 診断結果として、ある程度類型化されたデータが得られる
- 何がわかるか:
- 性格タイプ(例:外向的か内向的か、思考型か感情型かなど)
- 強みや得意なこと
- 価値観やモチベーションの源泉
- 適職の傾向や向いている働き方
- 特定の状況における行動特性
- どんな人におすすめか:
- 「自分ってどんな人間なんだろう?」と漠然と考えている方
- まずは客観的な視点から自分のことを知りたい方
- 自分の性格や強みを手っ取り早く把握したい方
- 自己分析にあまり時間をかけられない方
- 手軽に最初の一歩を踏み出したい方
診断テスト系のツールには、有名なMBTI(エムビーティーアイ)やストレングスファインダーのようなものがありますが、これらは有料だったり、専門的な知識が必要だったりする場合もあります。しかし、Web上には無料で手軽にできる診断テストも数多く存在します。例えば、いくつかのキャリア支援サイトが提供している無料の性格診断や適職診断、強み診断などがこれにあたります。まずはこうした無料の診断テストから試してみると良いでしょう。診断結果はあくまで一つの参考として捉え、完璧な答えだと決めつけすぎないことが大切です。
タイプ2:書き出し・思考整理系の自己分析ツール
書き出し・思考整理系のツールは、特定の問いについて自分で考えを巡らせ、書き出したり整理したりすることで、自己理解を深めるものです。診断テストのように「何タイプ」という客観的な結果が出るわけではなく、自分自身の内面と向き合うプロセスそのものがツールとなります。
- 特徴:
- 自分のペースでじっくり取り組める
- より個別具体的で、深層にある考えや感情に気づきやすい
- 形式は自由で、特定のツールやアプリがなくても始められるものが多い
- 何がわかるか:
- 漠然とした不安や悩みの根本原因
- 本当に大切にしている価値観
- 過去の経験から得られた学びや強み
- 「なぜそう感じるのか?」「なぜそうしたいのか?」といった思考のプロセス
- 自分が本当にやりたいことや興味関心
- どんな人におすすめか:
- 漠然とした不安やモヤモヤを具体的に整理したい方
- 診断テストの結果だけでは物足りないと感じる方
- 自分の内面や感情とじっくり向き合いたい方
- 自分なりの答えを見つけたい方
- 過去の経験や現在の状況を深掘りしたい方
書き出し・思考整理系のツールには、有名なものとして「Will-Can-Must(ウィル・キャン・マスト)」や「モチベーショングラフ」のようなフレームワークがあります。これらは特定のテンプレートや問いに沿って自分自身について書き出していくものです。また、日記やジャーナリング、マインドマップ、ブレインストーミングなども、広義にはこの思考整理ツールに含まれると言えます。これらはノートとペンがあれば始められるものや、無料のテンプレート、手軽なデジタルツールも多く存在します。
あなたに合うのはどっち?目的から考えるツール選び
診断テスト系と書き出し・思考整理系、それぞれに良さがあります。では、現在のあなたが自己分析を通じて何を知りたいのか、どんな悩みを解決したいのかによって、どちらのタイプから試すのが良いかを考えてみましょう。
まずは診断テスト系がおすすめなケース:
- 「自分ってどんな特徴があるんだろう?」と、客観的な視点から自分の全体像をざっくり知りたい
- 何から手をつけて良いか分からず、手っ取り早く自己分析のきっかけが欲しい
- 自分の強みや弱みについて、自分では気づけない部分を知りたい
- 自分の思考パターンや行動傾向について、ある程度類型化された情報が欲しい
書き出し・思考整理系がおすすめなケース:
- 漠然とした不安やモヤモヤが胸の中にあって、その正体を具体的にしたい
- 自分の価値観や「なぜそう思うのか」といった内面の声をもっと深く知りたい
- 過去の経験を振り返って、成功や失敗から学んだこと、そこで発揮された自分の強みを見つけたい
- 診断結果だけではしっくりこない部分があり、もっと自分自身で探求したい
- じっくりと時間をかけて自分と向き合うプロセスを楽しみたい
両方を組み合わせる活用法も:
診断テストで自分の傾向や強みといった「型」を知り、その後書き出し・思考整理ツールを使って、診断結果が自分の実際の経験や感情とどのように結びついているのかを深掘りするという使い方も非常に効果的です。診断結果を鵜呑みにせず、自分事として落とし込むために、書き出しや内省を活用するイメージです。
無料・手軽に試せるツールを見つけるポイント
どちらのタイプのツールも、まずは無料または手軽に試せるものから始めるのがおすすめです。
- 診断テスト系: 大手企業のキャリアサイトや転職サイト、大学のキャリアセンターなどが提供する無料診断テストは、信頼性が高い傾向があります。会員登録が必要な場合もありますが、無料で本格的な診断を受けられるものが多いです。所要時間も15分~30分程度のものが多いので、スキマ時間にも取り組みやすいでしょう。
- 書き出し・思考整理系: 「自己分析ワークシート」「自己分析テンプレート」などで検索すると、無料でダウンロードできるものがたくさん見つかります。また、ノートやアプリを使って、特定のテーマ(例:「これまでの人生で楽しかったこと」「苦手だと感じること」「もし時間やお金の制約がなかったらやってみたいこと」など)について自由に書き出してみるだけでも立派な自己分析です。特別なツールやアプリは不要で、すぐにでも始められます。
まずは難しく考えず、「面白そう」「手軽そう」と感じたものから一つ試してみるのが良いでしょう。
まとめ
自己分析ツールには、「診断テスト系」と「書き出し・思考整理系」という二つの大きなタイプがあります。
- 診断テスト系: 客観的な視点から手軽に自分のタイプや傾向を知りたい方におすすめです。
- 書き出し・思考整理系: 自分の内面とじっくり向き合い、漠然とした悩みを具体的にしたい方におすすめです。
ツール選びで迷ったら、まずはどちらのタイプが今の自分に合っていそうか、あるいはどんな目的で自己分析をしたいのかを考えてみてください。そして、この記事でご紹介したような無料・手軽な方法から、気軽に取り組んでみることをおすすめします。
どちらのツールを使ったとしても、大切なのはツールを使うこと自体が目的ではなく、そこから得られた気づきを「自分を知る」という目的に繋げることです。最初の一歩として、まずは手軽なツールで「自分との対話」を始めてみてはいかがでしょうか。